がん検診の種類と流れ
日本人の死因の第1位は「がん」です。そしてがん患者は年々増加の一途を辿っており、今では珍しい病気ではありません。がんは命に関わる大変危険な病気として恐れられていますが、現代の医療の進展で早期に発見し治療をすれば治る病気と認識されるまでになりました。その第一段階として「がん検診」は大変有効かつ重要です。
一般的に行われる健康診断に対して、がん検診は体にがんがあるかどうかを調べる検査です。がんは身体のいたるところに発生しますが、特に多い部位は肺、大腸、胃、乳房、子宮で、それぞれの部位によってがんの特徴も異なります。がん検診では、それぞれのがんを調べるのに適した検査が用意されています。最初に一次検査でがんの可能性が疑われる人を見極めます。
肺がん検診では問診と肺X線検査、必要であれば喀痰細胞診などを行います。胃では問診、胃X線検査、胃内視鏡検査、ペプシノゲン検査、ヘリコバクターピロリ抗体検査など、大腸では問診、便潜血検査化学法、便潜血検査免疫法、直腸指診などが行われます。また女性特有の乳房では問診、視触診、乳房X線検査を、子宮では問診、視診、細胞診、内診、必要に応じてコルポスコープ検査を行います。これらによってがんの可能性があると判断された場合には、二次検査を行い、そこではより精密に検査をし、がんであるかを確認します。
そしてがんと診断された場合にはさらに詳しい検査をし、早急に治療へと進みます。しかしこれらのがん検診はあくまで健康上に問題を抱えていない無症状の人を対象にしたものです。なにか自覚症状がある人は医療機関を受診しましょう。
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