タイの医療レベルは地域や医療施設によって大きく異なりますが、主要都市に位置する大規模な私立病院などの医療水準は良好で、日本と比べても遜色ない設備が整っています。タイは先進医療の設備が整っている国の一つで、中東やヨーロッパのような近隣諸国からメディカル・ツーリズムを目的として訪れる人が大勢いるほどです。その証拠に、医療品質や衛生管理に関する国際的な基準である「JCI認証」を受けた病院は、タイが東南アジア最多となっています。医師もアメリカや日本など、医療先進国の大学で教育や研修を受けており、高い技術を有しているのが特徴です。

特に日本の医学部で教育を受けたり、研修を受けるために留学経験のあるタイ人医師は日卒医と呼ばれていて、医師の中でも頼りにされています。日本語通訳ができるスタッフが勤務している病院では、言語に不安がある場合でも安心して医療が受けられます。これらのタイを代表するような医院で受診すれば、日本と同等かそれ以上の高水準な医療を受ける事ができます。出産や一般的な手術なども安心して任せられます。

しかしサービスの行き届いた医療を受ける場合、治療費も比例して高額になります。入院費が高級ホテル並みの費用である事も珍しくありません。かといって過疎地で受けられる医療水準は衛生的で最新鋭の設備を整えた医療機関と歴然とした差があり、軽症の場合や緊急の場合を除いては、積極的な利用はおすすめできません。